ゆず待望のセカンド・フル・アルバムは、なんとヒット・シングルを5曲も含んだお買い得盤。いつもながらのノスタルジックでフォーキーな味わいのゆず節が炸裂。ここはひとつ、一緒に歌って楽しみましょう。

 ・ amazon : ゆずえん (1999)<  ・ レコチョク Best : 02. Yuzu En : ゆずえん (1999)

ロッカーな北川と、詩人な岩沢。打ちっ放しが得意そうな北川と、壁打ちが似合いそうな岩沢。女を転がしてそうな北川と、女に転がされてそうな岩沢(以上あくまで推測)。コンビというのは凸凹があって成立するもので、だから彼たちの具合はちょうど良いように思われる。
デビュー時からそれぞれの個性は際立っていたのだが、ハードなロック・アレンジありウェットなフォーキーありなこの2作目でことさらに。北川はより直情的に、用意された1台きりのカメラは常に自分を追っている。岩沢はより内省的に、町や夜に溶け込んでしまった二義的な自分を描写している。でもそれではまとまり過ぎるので、互いの世界に飛び込んで、相手を取り込んでやりたいと目論んでいる風でもある。ちょっとシタタカ。だけど今は、それぞれの特徴に歩み寄ることの方が、楽しい。異なる画材でもって同じ心象風景を描いている自分たちに、ささやかな誇りを抱いているようだ。 (堀由希子) — 1999年11月号 CDジャーナル

1. えん
2. 始まりの場所
3. サヨナラバス
4. 「バイバイ」
5. センチメンタル
6. 方程式2
7. いつか
8. オーバー
9. 傍観者
10. 灰皿の上から
11. からっぽ
12. 未練歌
13. 終わらない映画
14. 哀しみの傘
15. 友達の唄